オフィス移転の目的の多くは、現状の問題点を改善するという狙いとは別に、将来的な人員の増加、事業拡大の予定など、オフィス拡張を考えて移転を検討するケースも挙げられます。 会社の事業計画をしっかりと把握し、将来の組織変化をある程度予測して、その変化に柔軟に対応できるオフィス作りを意識していきましょう。 では実際にどんな点に注意していけばいいのか、ポイントを紹介したいと思います。
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事業計画・経営計画による増員の可能性を予測する
オフィス移転が組織の拡大を目的としている場合、もっとも重要なことは会社の中長期経営計画を確認することです。
いつ(何年後に)、どのような事業のために、どの位の規模に拡大する計画があるのか。 これによって、移転先の選定が変わってきます。 しかし、中小企業などは、会社の経営計画や事業計画が公にされていない場合があります。 そういった場合はいくつかシミュレーションを作成し、決定権を持つ社員に提案、相談して、将来予測の必要性を認識してもらうという方法も考えてみましょう。
オフィスレイアウトの柔軟な設計
将来的に人員が増加する可能性があるのであれば、レイアウトの変更がスムーズに行える体制を取っておきましょう。
例えば、会議室を作るために、業者にパーティション工事を依頼して、大がかりな内装造作を行うと、いざレイアウトの変更をしたいとなった時に、自分たちの手で簡単に行うことが難しくなります。できるだけ大がかりな工事を行わずに、可能な限り自分たちでレイアウトを行うようにしましょう。
低いパーティション(ローパーティション)でそれぞれのデスク間を仕切っておくと、人数が増えてひとりひとりの執務スペースが狭くなった場合でも、隣の人との距離が気にならずに自由度が高いスペースを保つことができます。
人員が増えると、オフィス内が手狭に感じてくるでしょう。 低めのパーティションを多用して天井を高く見せる、家具の高さを揃えて乱雑さを軽減させる、動線をできるだけ広めにとって開放的な印象を与えるなど、その空間を広く見せる工夫をしていきましょう。
定番の「島型レイアウト」で変化に備える
日本のオフィスのほとんどは、「島型レイアウト」になっています。
部や課の単位ごとに、机を向かい合わせて配置する最も一般的なレイアウトです。社員同士が顔を見合わせているため、情報が共有されやすく、コミュニケーションを取るには適した形だと言えるでしょう。
基本的に役職順に席が並び、新入社員は役職が高い人から一番遠い席に位置することが多いようです。営業がメインの会社は、営業成績に応じて月ごとに序列を変えるなどして、社員のモチベーションを高めている事もあるようです。
上記で「島型レイアウト」の機能性を説明してきましたが、「島型レイアウト」にする一番のメリットは、増員や事業の拡大が生じた場合に柔軟に対応できるという点です。 「島型レイアウト」にしておけば、机を増員分くっつけたり、「島」自体を増やしたりと、レイアウトを極端に変えることなく迅速に対応することができます。
この「島型レイアウト」は、コミュニケーションの充実、作業効率、スペース効率が優れている他にも、増員、組織の変化にも対応可能なので、いま現在レイアウトの変更を考えているのであればこの形はおススメです
まとめ
▲ 将来の計画を視野に入れたオフィス移転を! |
頻繁にオフィス移転を行うのは中々難しいもの。 失敗しない移転をするためにも、会社の将来的な組織変化をある程度予測して、その変化に柔軟に対応できるオフィス作りを意識していきましょう。 |