IT企業などでは、自由度の高い空間が組織のアイデンティティを成長させると考えられています。そのため、自社のコンセプトをオフィスデザイン全体に行き渡らせることが求められています。
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クリエイティブ・オフィスの内装デザイン
経済産業省の提唱するクリエイティブ・オフィスは、知識創造を生み出すきっかけづくり、組織の創造性を発揮するための場として設計されたオフィスです。 特に明確な定義はありませんが、メーカーやIT企業が個性的なオフィスを設計し、コミュニケーションに最適な居心地の良さと発想を触発するカラーコーディネイトなどを内装デザインに生かし、大きな効果を挙げています。 ワークスペースの多くは、カジュアルで楽しさが伝わる内装デザイン、パーティションや什器、デスクやチェアなどもヴィヴィッドな色使いでカラーコーディネイトしている例を多く見かけます。 また、これまでのオフィスのデザインは、島型レイアウトが基本でしたが、最近では、葉や花などの自然の形をモチーフにしたり、情報のイメージをモチーフにしたり、あるいは自社のキャラクターやコーポレートマークをデザインするなどして、オフィスをステージに見立てて大胆な内装デザインが施されるようになっています。
業種によるオフィスの内装デザイン
企業あるいは事業内容によって、社員には親しみやすさとともに、信頼できる人柄や礼儀正しさ、丁寧な仕事の進め方をとくに求める場合があります。金融機関や保険、病院などがその例です。 このようなオフィスでは、安心感を与えるため落ち着いた雰囲気と明るさ、柔らかさが必要になります。オフィスがそうした内装デザインであれば、環境に影響され社員も自然にそのような人柄を身につけていくことができます。 自社の取り扱う製品、サービスが特徴的なイメージを持っている場合、それをオフィスの内装デザインで表象化することにより、顧客のアピール、社員が仕事への誇りとモチベーションを高めることに貢献します。 無個性な単なる作業スペースで働くのと、工夫を凝らしたデザインのオフィスで働くのでは、後者のほうが自然とやる気が出るのではないでしょうか。特に外資系企業では、社員のモチベーションを高めるためにオフィスにさまざま工夫を取り入れているようです。 オフィス移転でもっとも避けたいのは、以前の入居者が作ったデザインを残して、そこに自社のイメージを重ねていくことです。そうすると、コーポレート・アイデンティティがつぎはぎに見えてしまいます。 アイデンティティのつぎはぎ感はイメージを大切にする企業にとっては特に避けたいことです。対外的印象にかなりのダメージを与えてしまいます。
オフィスの内装デザインは人材確保にも役立つ
「企業の何に魅力を感じたか」と新人社員に問うと、「オフィスの第1印象」という話がよく上がります。就職希望者にとって、オフィスが新しいこと、おしゃれなデザインであることは大きな魅力になるのです。 オフィス移転の最大のメリットは、移転して内装デザインを一新することにより、社員がリフレッシュしてモチベーションが上がる効果が期待できることと、社の将来を担う人材確保に役立てるという点です。 「人材は人財」という言葉があります。新しいオフィスの仕上げである内装デザインもまた、企業の大きな財産になります。
まとめ
▲ 人があってこそのオフィス!どんな環境で働きたいか、今一度考えてみませんか? |
オフィスは働ければよい場所とは考えず、自社のコンセプト、アイデンティティを反映したデザインにすることで、そこで働く人の意識やモチベーションアップにもつながります。オフィス移転をキッカケにオフィスデザインの見直しを検討してみてはいかがでしょうか。 |